君に伝えたかったこと
「この撮影は雨天決行?」

「うーん オープンカーを使うからね。基本は小雨なら撮影しちゃうけど、天気が悪ければ、そこはホラあなたの腕の見せ所じゃない」

「相変わらず大雑把と言うか・・・」

「え?何だって?」

「いやいや、なんでもないです。あとこの女性のデモルさんっていうのは?」

「あ、それ私の友達に頼んであるから。吉里美貴恵って子。私の学生時代からの友人」

「かわいい?」

「人妻ですけどぉ」

打ち合わせは、滞りなく進んでいった。

二人が2杯目のコーヒーを飲み終えたころ、芳樹がチラッと携帯を見ながら席を立った。
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