君に伝えたかったこと
不思議な気持ち
(私、今なにしてるんだろう?)
乾いたシャッター音が絶え間なく聞こえてくる。
ゴルフ練習場のクラブハウス前に停めた赤いオープンカーの助手席で、美貴恵は薄い現実感に浸っていた。
午前中にサワダヨシキと言う男性と待ち合わせ、車に乗って約1時間。
冬にしては暖かい陽の光が注ぐ中、カメラの前でポースをとっている。
今、自分が何をしているのか? なんのためにポーズを取っているのかさえよくわからない。しかし、そんな美貴恵の気持ちとは裏腹に撮影は順調に進んでいった。
そして、撮影開始から2時間後。
「ちょっと休憩しましょうか」
という声がかかる。
車から降りた美貴恵は腕が上がらないほど力んでいたことに気が付く。
知らないうちに緊張していたせいだろう、体のあちこちが痛い。
(こんなに全身に力が入ってたんだ…)
少し車から離れて深呼吸しながら思いっきり背伸びをした。
そのとき後ろから声をかけられた。芳樹だった。
乾いたシャッター音が絶え間なく聞こえてくる。
ゴルフ練習場のクラブハウス前に停めた赤いオープンカーの助手席で、美貴恵は薄い現実感に浸っていた。
午前中にサワダヨシキと言う男性と待ち合わせ、車に乗って約1時間。
冬にしては暖かい陽の光が注ぐ中、カメラの前でポースをとっている。
今、自分が何をしているのか? なんのためにポーズを取っているのかさえよくわからない。しかし、そんな美貴恵の気持ちとは裏腹に撮影は順調に進んでいった。
そして、撮影開始から2時間後。
「ちょっと休憩しましょうか」
という声がかかる。
車から降りた美貴恵は腕が上がらないほど力んでいたことに気が付く。
知らないうちに緊張していたせいだろう、体のあちこちが痛い。
(こんなに全身に力が入ってたんだ…)
少し車から離れて深呼吸しながら思いっきり背伸びをした。
そのとき後ろから声をかけられた。芳樹だった。