君に伝えたかったこと
助手席に乗り込む美貴恵。
シートベルトを締めようとしたそのとき目の前にいきなり雑誌が差し出された。

「今見ますか?」

いたずらっぽく微笑む芳樹。

「いいえ お店についてから拝見します!」

と冗談っぽく返す美貴恵。

二人を乗せた車は駅のロータリーをあとに走り出す。

春はまだ少し遠い

ある冬の日の午後のこと…。

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