君に伝えたかったこと
もっと、ズルくていい

その時が来るまで気が付かないふりをすればいい

流れにまかせて・・・未来のことなんてわからないんだから

そんな誘惑に乗ってしまえば、まだ続く幸せな時間

いっそ、考えることなどやめてしまったほうが、きっと楽だ・・・

美貴恵の中に、浮かんでは消える感情

正しい答えがあるのか、間違っている答えがあるのか
今の美貴恵にはわかるはずもなかった

ただ、ひつとだけわかっていたのは

大切な人を傷つけたくはない

それだけだった

(私ができること、しなければいけないこと。それは・・・)

いつものようにメッセージを重ね、時間を作って合う。
そしてお互いの気持ちを確かめるようにキスをして肌を重ねる。

なにものにも変えがたい至福の時間。

ただ、その時間が今だけのものであってはいけない。

未来が見えないのならなおさら…。

ひとつの答えが静かに心の中に置かれた。

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