涙、滴り落ちるまで
最初に、悪霊が動いた。僕は、悪霊の攻撃を次々に避けてく。

僕の目の前に現れた悪霊は、僕に向かって刀を振り下ろした。それを僕が手に持ってる刀で弾くと、悪霊を斬り付ける。

「……多いな……」

僕は、その場から飛び退くと刀を構え直した。

……この数、僕だけで倒し切れるんだろうか……ソルに助けを求める?でも、どうやって……?

天国には、スマホとか携帯が無いから連絡を取ることが出来ないんだよね。

……仕方ない。1人で戦うしかないか。

僕は、深呼吸をして悪霊を見据える。もしかしたら、ソルも同じような状況になったことがあるかもしれない。

「……」

僕は、悪霊に向かって走り出した。悪霊の攻撃を避けて、悪霊を斬ってく。

だけど、悪霊は四方八方から攻撃してくるわけで……。

「……っ!」

半回転しながら刀を薙ぎ払って、後ろから攻撃をしてきた悪霊を斬り付けた。

……多いけど、あともう少しだ。

僕は地面を蹴って空高くまで飛び上がると、近くの屋根の上に飛び乗る。

そこから悪霊の様子を窺った。悪霊は、僕を見つめるだけで攻撃をして来ない。

……僕の出方を窺ってるのか、攻撃が出来ないのかは分からないけど。
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