涙、滴り落ちるまで
矢を放つと、矢は悪霊に向かって飛んでく。悪霊は、さっきよりも鈍い動きで矢を避けた。
……高い所も苦手だけど、弓や銃などの遠距離からの攻撃も苦手なんだ……。
僕は小さく笑うと、矢を作り出しては弓に矢を番えては矢を放つを繰り返す。弓とか銃を扱うのが苦手だし、悪霊も動くから……なかなか狙った場所には当たらない。
弓に矢を番えたまま、静かに悪霊の様子を窺った。悪霊は、何かを探すように僕に背中を向ける。
「……」
僕は、矢を放った。矢は、悪霊を貫いて飛んでく。そのまま矢は空気に溶け込むように消えていって、悪霊は弾けると僕のブレスレットの中に入っていった。
「……すごい……」
僕が地面に着地すると近くから声がして、僕は声がした方を向く。塀の上にはソルが立ってて、ソルは塀から飛び降りると僕に近づいた。
「……ごめん。遅れた……遅れて来たら、瑠依が弓を構えてるところで……ちょっとだけ戦いを見てたんだ」
ソルは僕に微笑むと、僕の頭を撫でる。
「……すごいよ。初めて大きな悪霊と戦ったのに、大きな悪霊を1人で浄化するなんて……」
「……」
褒められて嬉しいはずなのに、素直に受け止められない自分がいるんだ。
「……そうだ。瑠依に説明しないと……」
……高い所も苦手だけど、弓や銃などの遠距離からの攻撃も苦手なんだ……。
僕は小さく笑うと、矢を作り出しては弓に矢を番えては矢を放つを繰り返す。弓とか銃を扱うのが苦手だし、悪霊も動くから……なかなか狙った場所には当たらない。
弓に矢を番えたまま、静かに悪霊の様子を窺った。悪霊は、何かを探すように僕に背中を向ける。
「……」
僕は、矢を放った。矢は、悪霊を貫いて飛んでく。そのまま矢は空気に溶け込むように消えていって、悪霊は弾けると僕のブレスレットの中に入っていった。
「……すごい……」
僕が地面に着地すると近くから声がして、僕は声がした方を向く。塀の上にはソルが立ってて、ソルは塀から飛び降りると僕に近づいた。
「……ごめん。遅れた……遅れて来たら、瑠依が弓を構えてるところで……ちょっとだけ戦いを見てたんだ」
ソルは僕に微笑むと、僕の頭を撫でる。
「……すごいよ。初めて大きな悪霊と戦ったのに、大きな悪霊を1人で浄化するなんて……」
「……」
褒められて嬉しいはずなのに、素直に受け止められない自分がいるんだ。
「……そうだ。瑠依に説明しないと……」