涙、滴り落ちるまで
そう言いながら、僕に背を向けた水色髪の子は「そうだ」と僕の方を見る。
「僕の名前は、透(とおる)。透と呼んで……君は?」
「……瑠依」
僕が言うと、透は「そっか」と笑った。妖しい笑顔じゃなくて、爽やかな笑顔で。
「……」
透は、何も言わずに姿を消す。
透、僕の名前を聞いたら雰囲気が変わったような気がするな……。それに、透って名前に水色の髪に青い目……どこかで覚えが……?
……駄目だ……思い出せない。
何とか透のことを思い出そうとするけど、全くと言っていいほど何も思い出せなかった。
「……また聞いてみるか」
そう呟いて、僕はライラ様から頼まれた霊を探すことにした。
「……」
僕が歩き出そうとした次の瞬間、僕の目の前に黒髪に深い赤い目の女の子が姿を現す。ライラ様と似た服を着てて、腕には黒い光を放つブレスレットを付けていた。
「……お前、天国の死神か?」
妖しく笑って、女の子は僕を見つめる。
「あなたは、誰ですか?」
「見たら分かるだろ。地獄の死神だ、バカが……」
「……っ!」
女の子は、刀を作り出すと僕に斬りかかってきた。僕は、後ろに飛び退くと呪術で刀を作り出して女の子を見据える。
「そうだ。自己紹介をしようか……私は、クララ。地獄を納めている女神だ。覚えておけ……良いな?天国の死神だからって、クララと呼ぶんじゃねぇ。クララ様、と呼べ」
「僕の名前は、透(とおる)。透と呼んで……君は?」
「……瑠依」
僕が言うと、透は「そっか」と笑った。妖しい笑顔じゃなくて、爽やかな笑顔で。
「……」
透は、何も言わずに姿を消す。
透、僕の名前を聞いたら雰囲気が変わったような気がするな……。それに、透って名前に水色の髪に青い目……どこかで覚えが……?
……駄目だ……思い出せない。
何とか透のことを思い出そうとするけど、全くと言っていいほど何も思い出せなかった。
「……また聞いてみるか」
そう呟いて、僕はライラ様から頼まれた霊を探すことにした。
「……」
僕が歩き出そうとした次の瞬間、僕の目の前に黒髪に深い赤い目の女の子が姿を現す。ライラ様と似た服を着てて、腕には黒い光を放つブレスレットを付けていた。
「……お前、天国の死神か?」
妖しく笑って、女の子は僕を見つめる。
「あなたは、誰ですか?」
「見たら分かるだろ。地獄の死神だ、バカが……」
「……っ!」
女の子は、刀を作り出すと僕に斬りかかってきた。僕は、後ろに飛び退くと呪術で刀を作り出して女の子を見据える。
「そうだ。自己紹介をしようか……私は、クララ。地獄を納めている女神だ。覚えておけ……良いな?天国の死神だからって、クララと呼ぶんじゃねぇ。クララ様、と呼べ」