涙、滴り落ちるまで
「……そうですか。私は、天国を納めているライラと言います。瑠依さん……あなた、死神になる気はありませんか?」

優しく微笑みながら、ライラ様は僕を見つめた。

「……死神?僕が……?」

僕が首を傾げると、ソルさんは「それが良いと思うよ」と微笑む。

僕が死神をして、大丈夫なのかな……。

「……」

「大丈夫。俺がいるから……心配しないで」

ソルさんは、黙る僕を抱き締めた。

「え……?」

「不安、なんでしょ?分かるよ……俺も最初はそうだったから。大丈夫……瑠依なら出来るから」

「……」

……誰かにそう言われたの……初めてかもしれない……まぁ、断るわけにもいかないし……死神になっても良い、かな?

「……分かったよ……僕、死神になる」

僕が言うと、ソルさんは僕から離れると嬉しそうに笑う。

「じゃあ、その前に住む場所を決めてから……俺と死神の勉強をしようか」

ライラ様に頭を下げて歩き出すソルさんの後を、僕もライラ様に頭を下げてから追いかけた。



住む場所を決めた僕は、家の中に入る。僕は、ソルさんの家の近くに住むことにしたんだ。

「……すごい!和風の家だ!」

僕は畳の上に寝転がった。僕、こういう家に住んでみたかったんだよね。
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