涙、滴り落ちるまで
「……とりあえず、僕らも戦うか」

そう言って僕は呪術で刀を作り出すと、悪霊に斬りかかった。



綾と協力して悪霊を倒した僕は、男性を見つめる。男性は、僕を見ると「あの時の……」と驚いた顔をした。

「え?」

「君、この近くにある小さなサーカスの団員じゃなかった?」

男性の言葉に、僕は「はい」と頷く。男性は「やっぱり」と呟いた。

「初めまして……だよね?僕は、秋元 夏樹(あきもと なつき)。人間と死神のハーフなんだ」

そう言って、男性――夏樹さんは微笑んだ。
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