涙、滴り落ちるまで
「直人……こんなところにいたのか……」
男性――直人さんのお兄さんは、そう言って心配そうな顔をする。
「……えっと……」
「直人くん、大丈夫」
陽菜は、直人さんを真剣な目で見つめた。直人さんと目が合った僕は、無言で頷く。
「……ごめんなさい」
直人さんと、直人さんのお兄さんの声が重なった。2人は、「え?」と驚く。
「……冷静になってから考えてみたんだ。直人は、わざと物を壊す奴じゃないって……悪気はなかったんじゃないかって……ごめんね」
「……兄ちゃん……僕の方こそごめん」
「……無事に仲直り出来たみたいだね。そろそろ天国に帰ろうか」
そう言って、陽菜は空を見上げる。僕は、綺麗な夕焼けを見つめると「そうだね」と呟いた。
「直人くん、ごめんね……私たち、そろそろ帰らないと。仲直り出来て、良かったね」
そう言って、陽菜は歩き始める。僕は、陽菜の後をついて歩き始めた。
「……」
天国に帰ってきた僕と陽菜は、無言で目の前にいるハサミを持ったソルを見つめてた。
胸辺りまで伸びていたソルの髪は、肩にかかるかかからないかの長さまで切られてて、ソルの表情は暗くて、すごく辛そうだった。
男性――直人さんのお兄さんは、そう言って心配そうな顔をする。
「……えっと……」
「直人くん、大丈夫」
陽菜は、直人さんを真剣な目で見つめた。直人さんと目が合った僕は、無言で頷く。
「……ごめんなさい」
直人さんと、直人さんのお兄さんの声が重なった。2人は、「え?」と驚く。
「……冷静になってから考えてみたんだ。直人は、わざと物を壊す奴じゃないって……悪気はなかったんじゃないかって……ごめんね」
「……兄ちゃん……僕の方こそごめん」
「……無事に仲直り出来たみたいだね。そろそろ天国に帰ろうか」
そう言って、陽菜は空を見上げる。僕は、綺麗な夕焼けを見つめると「そうだね」と呟いた。
「直人くん、ごめんね……私たち、そろそろ帰らないと。仲直り出来て、良かったね」
そう言って、陽菜は歩き始める。僕は、陽菜の後をついて歩き始めた。
「……」
天国に帰ってきた僕と陽菜は、無言で目の前にいるハサミを持ったソルを見つめてた。
胸辺りまで伸びていたソルの髪は、肩にかかるかかからないかの長さまで切られてて、ソルの表情は暗くて、すごく辛そうだった。