君がすべてを忘れても、この恋だけは消えないように
私がそんなことを考えていると。
「ごめん、栞。ちょっと……」
「え?」
樹くんが急にか細い声を上げたので、私は驚いて立ち止まる。
すると彼は、繋いでいた手を離してその場に座り込んでしまった。
「い、樹くん!? どうしたのっ?」
突然のことに私は慌てて尋ねたけれど、樹くんはしゃがんだまま俯いている。
髪の毛の隙間から見えた頬が、やたらと青白く見えた。
「……ごめん、ちょっと立ち眩みがして」
「え!? 大丈夫なの!? 具合悪いっ?」
「いや、たぶん昨日遅くまでゲームしてたから。単なる寝不足っすな。心配しないで、ありがと」
不安になって尋ねた私だったけれど、樹くんの答えに安堵した。
――なんだ、寝不足かあ。
私も眠すぎて保健室に眠りに行ったこともあるし、眠いと辛いよね。
そう思った私だったけれど、再び樹くんの横顔を見て眉をひそめた。
ただの寝不足にしては樹くんの顔色が悪い気がした。
それに彼が発した声が、やたらとか細く聞こえる。
本当にただの睡眠不足?
「ごめん、栞。ちょっと……」
「え?」
樹くんが急にか細い声を上げたので、私は驚いて立ち止まる。
すると彼は、繋いでいた手を離してその場に座り込んでしまった。
「い、樹くん!? どうしたのっ?」
突然のことに私は慌てて尋ねたけれど、樹くんはしゃがんだまま俯いている。
髪の毛の隙間から見えた頬が、やたらと青白く見えた。
「……ごめん、ちょっと立ち眩みがして」
「え!? 大丈夫なの!? 具合悪いっ?」
「いや、たぶん昨日遅くまでゲームしてたから。単なる寝不足っすな。心配しないで、ありがと」
不安になって尋ねた私だったけれど、樹くんの答えに安堵した。
――なんだ、寝不足かあ。
私も眠すぎて保健室に眠りに行ったこともあるし、眠いと辛いよね。
そう思った私だったけれど、再び樹くんの横顔を見て眉をひそめた。
ただの寝不足にしては樹くんの顔色が悪い気がした。
それに彼が発した声が、やたらとか細く聞こえる。
本当にただの睡眠不足?