君がすべてを忘れても、この恋だけは消えないように
「あー、心配かけてごめん。でも大丈夫元気っす」
「何日休んでたっけ……。五日くらい?」
「うーん、一週間かな」
「一週間……! そんなにどうしたの? 具合悪かったの?」
「いや、ちょっと風邪こじらせちゃってさ。ま、でも治ったからもう大丈夫だよ」
軽く言う樹くんだったけれど、彼の頬がやたらと青白いことに気づき、私は素直にその言葉を受け止められない。
前に睡眠不足だって言って、道端でしゃがみこんだ時も、こんな色の顔をしていたよね……。
「本当に大丈夫なの? 熱は無いの?」
「大丈夫だってば。栞は心配性だなあ。おかんみたい」
「だ、だって……」
本気の心配を笑って流されて、私は納得いかない。
だけど、そんな私たちの元に由佳ちゃんがやってきて、「あー、樹じゃん! 最近顔見ないからとうとう学校辞めたのかと思ったわ!」なんて冗談を言い出したから、その場ではそれ以上は追及できなかった。
その後の授業中、樹くんの方をつい見てしまう私。
いや、それまでも好きだから気になって目で追ってしまってはいたけれど、今日は純粋に彼の体調が心配で、観察してしまった。
「何日休んでたっけ……。五日くらい?」
「うーん、一週間かな」
「一週間……! そんなにどうしたの? 具合悪かったの?」
「いや、ちょっと風邪こじらせちゃってさ。ま、でも治ったからもう大丈夫だよ」
軽く言う樹くんだったけれど、彼の頬がやたらと青白いことに気づき、私は素直にその言葉を受け止められない。
前に睡眠不足だって言って、道端でしゃがみこんだ時も、こんな色の顔をしていたよね……。
「本当に大丈夫なの? 熱は無いの?」
「大丈夫だってば。栞は心配性だなあ。おかんみたい」
「だ、だって……」
本気の心配を笑って流されて、私は納得いかない。
だけど、そんな私たちの元に由佳ちゃんがやってきて、「あー、樹じゃん! 最近顔見ないからとうとう学校辞めたのかと思ったわ!」なんて冗談を言い出したから、その場ではそれ以上は追及できなかった。
その後の授業中、樹くんの方をつい見てしまう私。
いや、それまでも好きだから気になって目で追ってしまってはいたけれど、今日は純粋に彼の体調が心配で、観察してしまった。