君がすべてを忘れても、この恋だけは消えないように
『あの、大丈夫ですか?』だなんて。
きれいな文字だった。
そんなわけないのだろうけれど、これを書いた主は俺のことを本気で心配してくれているんじゃないかって思えた。
きっと字の感じ的に女子だろうなとも考えた。
――誰が書いてくれた?
この返事を。
死ぬほど気になった俺は、すぐに誰なのか正体を突き止めようとした。
ノートのやり取りを続けて、休み時間や放課後図書室に足しげく通い、誰かがこのノートに書き込みをしている現場を抑えようとした。
すると、驚くほどあっさり誰だかわかった。
ある日ノートに書きこみながら、友人とその話をしていた女子がいたから。
それが栞だった。
同じ学年だけど、クラスは違うから、直接の面識はなかった。
どんな子なのか知りたくて、栞と同じクラスの友達に普段どんな様子なのか聞いてみた。
――すると。
『好本栞? あー、そんな女子もいたなあ。いつもひとりで本読んでるよ。友達といるの、あんまり見たことがない』
そんな答えが返ってきて、俺はなぜか焦った。
自分とは全然違うタイプだったから。
きれいな文字だった。
そんなわけないのだろうけれど、これを書いた主は俺のことを本気で心配してくれているんじゃないかって思えた。
きっと字の感じ的に女子だろうなとも考えた。
――誰が書いてくれた?
この返事を。
死ぬほど気になった俺は、すぐに誰なのか正体を突き止めようとした。
ノートのやり取りを続けて、休み時間や放課後図書室に足しげく通い、誰かがこのノートに書き込みをしている現場を抑えようとした。
すると、驚くほどあっさり誰だかわかった。
ある日ノートに書きこみながら、友人とその話をしていた女子がいたから。
それが栞だった。
同じ学年だけど、クラスは違うから、直接の面識はなかった。
どんな子なのか知りたくて、栞と同じクラスの友達に普段どんな様子なのか聞いてみた。
――すると。
『好本栞? あー、そんな女子もいたなあ。いつもひとりで本読んでるよ。友達といるの、あんまり見たことがない』
そんな答えが返ってきて、俺はなぜか焦った。
自分とは全然違うタイプだったから。