君がすべてを忘れても、この恋だけは消えないように
「モンブランもおいしそうだけど、苺タルトもたくさん苺が乗ってて捨てがたいよなあ」
「あ! 私もちょうどそのふたつで迷ってた。決められないなあ……」
「それならふたりで半分こしよ。そうすればふたつとも食えるじゃん」
「そっか、そうだね!」
いい考えだと思って瞬時に了承した私。
だけどよく考えてみると、ケーキのシェアなんてすごく仲のいい人同士や家族じゃないとやらないんじゃない?って思えて戸惑ってしまった。
な、なんだか自然に言われたなあ……。
誰にでも距離が近い人なんだろうな、樹くんって。
別に、嫌な感じはしないけれど。
そして私がモンブランを、樹くんが苺タルトを注文した。数分でケーキが届いたので、樹くんはフォークでケーキを半分にする。
私も彼に倣って、慌ててケーキをカットした。
私たちは半分ずつケーキを交換した。
樹くんは切ったケーキをきれいに私のお皿に乗せてくれたけど、私が彼のお皿に乗せた時はちょっと崩れてしまった。
「ご、ごめん……」
「あはは、いいよ」
申し訳なくなって謝る私だけど、樹くんは軽く笑った。
「あ! 私もちょうどそのふたつで迷ってた。決められないなあ……」
「それならふたりで半分こしよ。そうすればふたつとも食えるじゃん」
「そっか、そうだね!」
いい考えだと思って瞬時に了承した私。
だけどよく考えてみると、ケーキのシェアなんてすごく仲のいい人同士や家族じゃないとやらないんじゃない?って思えて戸惑ってしまった。
な、なんだか自然に言われたなあ……。
誰にでも距離が近い人なんだろうな、樹くんって。
別に、嫌な感じはしないけれど。
そして私がモンブランを、樹くんが苺タルトを注文した。数分でケーキが届いたので、樹くんはフォークでケーキを半分にする。
私も彼に倣って、慌ててケーキをカットした。
私たちは半分ずつケーキを交換した。
樹くんは切ったケーキをきれいに私のお皿に乗せてくれたけど、私が彼のお皿に乗せた時はちょっと崩れてしまった。
「ご、ごめん……」
「あはは、いいよ」
申し訳なくなって謝る私だけど、樹くんは軽く笑った。