君がすべてを忘れても、この恋だけは消えないように
「うん、いいよ。私なんかでよければ」
私は頷く。
私と一緒にいたことを楽しいと思ってくれたことが、素直に嬉しかった。
人見知りしまくりの私と楽しく過ごしてくれる人なんて、滅多にいないと思ったから。
――それに。
私だってとても楽しかった。
琴子や家族以外の人と、こんなに心が弾む時間を過ごせたのは、久しぶりだった。
中学生の時のあの出来事以来、今までなかったと思う。
すると樹くんは、私の言葉になぜか眉をひそめた。
「あのさー、栞。その『私なんか』って言うの禁止ね」
「えっ……?」
樹くんの言っている意味が分からず、私は首を傾げる。
「だって俺は栞と行きたいから誘ってんの。そういう言い方、栞のこと大切に思ってる家族とか友達に失礼じゃね。俺にだってさ」
「あ……」
確かにその通りだなって思った。
あの出来事の後から私はこんな自分なんて、ってどうしても思いがちだ。
だけど、琴子や家族は私と一緒に居てくれてる。
きっと私のことを大切に思ってくれている。
――なんか、樹くんの考えっていいな。
私は頷く。
私と一緒にいたことを楽しいと思ってくれたことが、素直に嬉しかった。
人見知りしまくりの私と楽しく過ごしてくれる人なんて、滅多にいないと思ったから。
――それに。
私だってとても楽しかった。
琴子や家族以外の人と、こんなに心が弾む時間を過ごせたのは、久しぶりだった。
中学生の時のあの出来事以来、今までなかったと思う。
すると樹くんは、私の言葉になぜか眉をひそめた。
「あのさー、栞。その『私なんか』って言うの禁止ね」
「えっ……?」
樹くんの言っている意味が分からず、私は首を傾げる。
「だって俺は栞と行きたいから誘ってんの。そういう言い方、栞のこと大切に思ってる家族とか友達に失礼じゃね。俺にだってさ」
「あ……」
確かにその通りだなって思った。
あの出来事の後から私はこんな自分なんて、ってどうしても思いがちだ。
だけど、琴子や家族は私と一緒に居てくれてる。
きっと私のことを大切に思ってくれている。
――なんか、樹くんの考えっていいな。