君がすべてを忘れても、この恋だけは消えないように
その時も、最近どこかで私も『気晴らし』っていう単語を使った気がするなって思ってちょっと引っかかったのを覚えている。
そうだった。
私がこのノートにそう書いてたんだ。
――え、ってことは?
この書き込みの主って、もしかして樹くん?
私がノートの彼に『気晴らし』を勧めてすぐに、樹くんは『気晴らし』をした。
タイミング的には驚くほどぴったりだ。
まさか……?
ノートの彼と樹くんを重ね合わせた私だったけれど、一瞬で「いや、違うよね」と思いなおした。
あの明るくて人気者の樹くんが、地味な図書室に来てちまちまとノートにこんな書き込みをするなんて、どうしても思えなかった。
うん、ありえないよ。
きっと偶然だよね。
そう結論付けながらノートを眺めると、前回の彼の書き込みが丁度目に入った。
前回と変わらず、消しゴムで消された筆跡がある。
「病気」とか「手術」っていう単語が、見え隠れしている字の跡。
あ……。
これってもしかして。
やっぱりノートの彼が、もしかして本当に病気なのかな……。
そうだった。
私がこのノートにそう書いてたんだ。
――え、ってことは?
この書き込みの主って、もしかして樹くん?
私がノートの彼に『気晴らし』を勧めてすぐに、樹くんは『気晴らし』をした。
タイミング的には驚くほどぴったりだ。
まさか……?
ノートの彼と樹くんを重ね合わせた私だったけれど、一瞬で「いや、違うよね」と思いなおした。
あの明るくて人気者の樹くんが、地味な図書室に来てちまちまとノートにこんな書き込みをするなんて、どうしても思えなかった。
うん、ありえないよ。
きっと偶然だよね。
そう結論付けながらノートを眺めると、前回の彼の書き込みが丁度目に入った。
前回と変わらず、消しゴムで消された筆跡がある。
「病気」とか「手術」っていう単語が、見え隠れしている字の跡。
あ……。
これってもしかして。
やっぱりノートの彼が、もしかして本当に病気なのかな……。