小説「グレイなる一族」
しかし、それは役立たずの「セバスチャン」に発せられた物であり、私という由緒正しき誇り高き愛らしい姿を一度でも見てこの私のお腹の貫禄に一度でも顔を埋めてみたものなら、「ノリィーアントワネット」だといえでも私という由緒正しき誇り高き高貴な生き物を深く愛せずにはいられないのであろう・・過去この「グレイランド」に入国してきた様々な生き物のように・・

「ノリィー絶対共和国」の絶対的権力者というくらいだから、「ノリィーアントワネット」はこの「グレイランドの長」である私に対して、普段手にする事などできない貢物を持ってきてくれるであろう・・

私は私でその日に備えて、ほんの少しだけ好物の鰹節など控え貫禄にエレガントさを身につける練習をし「グレイウォーキング」で「ノリィーアントワネット」と毅然とした態度で挨拶し尚且つ、一度貢ぎ物にたいして余計な拝領はいおりませんよ・・と一度二度断る素振りを見せながらもじゃあせっかくだし、三度目くらいにそれじゃあありがたく頂くわ・・という想像をしていると、

なんだか?「セバスチャン」や「グランマ」が汗だくで掃除している風景もいくぶんか心を静める事が出来ているのである・・

グランマ「はやくおいで、ノリィーアントワネット♪そしてその貢物達♪♪」

そして、待ちに待った貢物が到着する日がやってきたのだ。

ノリィーアントワネット「お!!ただ今・・」

グランマ「お帰り・・ノリカちゃん」

セバスチャン「あっおねいちゃん・・お帰り」

ノリィーアントワネット「おねいじゃなくおねえちゃんでしょ!!武雄!!アンタ相変わらずだね」

セバスチャン「・・・・・(シュン)」



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