小説「グレイなる一族」
そんな時、私はとりあえず皆から二歩三歩下がった場所でたたずんでいると、不意に
私の右目から、キラリと小粒の涙が出てきたので咄嗟に上を見上げ

グレイ「いやー夏は暑いわ・・汗でしみちゃったよ・・」

と言っても誰かがこちらを見てくれるわけでもなくただ一人、ただ準主演アカデミー賞(
グレイランドの)演戯だけがただただ浮いてしまい、「グランマ」だけがそんな私の姿を見て近づいてきて、この身体を抱きかかえると・・

グランマ「グレイちゃん・・貴方もかわいいわよ・・でも鰹節はあげない」

I am GALY・・
私の名は、グレイ

こんな時にまで私は食い意地など張っていないのに・・私は正真正銘、本当にいじけてし
まった由緒正しき誇り高き高貴な血をこの身体に宿す生き物の一族の末裔である。
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