小説「グレイなる一族」
アレン「・・・・・・・・・・・・」

アノル「もう兄さん・・聞いているちゃんと私の話」

アレン「あああ・・聞いているよ。」

アノル「もし、この家に山賊が来たらちゃんと私の事守ってよね」

アレン「ああ・・ちゃんと守るよ」

アノル「約束だからね」

アレン「ああ」

私はこの時、約束をしたのだ・・必ず「アノル」を守ると

夜も遅くなり、就寝時間がやって来た。この家には大きなベットが一つしかないらしい私と「アノル」がベットに入ると、「セバス」も飛び乗って私と「アノル」の間で寝ようとしているいくら、大きなベットとはいえ二人とこんなにも大きな犬が一緒に寝ていればすこし窮屈な感じもするが、目を閉じて浮かんでくる記憶の中に「アノル」にそろそろベットをもう一つ買おうというと、まだ「アノル」はいらないと言っていた。記憶が蘇ってきたのは不思議でならずそんな事を言う「アノル」がたまらなく愛しく感じる感情もこの胸を奥から、湧き上がってくるから不思議でならない。

ぐーかーぽーぴぴーぽー

「セバス」の鼾は豪快である。本当に犬の癖になんて鼾をかくのだ・・私は眠れずにいると・・外から物音が聞こえてくる。どうやら・・羊小屋の方から物音が聞こえてくるのだ・・私は、「アノル」を起こさないようにベットから起きると窓から、羊小屋の方を覗いてみたチラッとだか・・人影のような物が見えた。よく目を凝らしもっと見てみると確かに人影が羊小屋の方からみえるのだ。

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