小説「グレイなる一族」

エピソード61 「朱色の刻」

エピソード60 「朱色の心」

I am GALY・・
私の名は、グレイ

痩せたい♪でも食べたい♪
所詮ダイエットは無理・
諦めて気にせず食べている♪である。

時節は、ひと夏限りの砂浜の恋に帰ってからも連絡を試みるが渡された連絡先に連絡してもまったく連絡がつかず、そんな痛手を胸に町を歩いていると向かい側から砂浜の上であんなにも燃えた恋の相手が別のオスの生き物と仲よさげに向かい側から歩いてくるのをいち早くキャッチし、なぜだか逃げてしまうオスの哀愁がたまらくわびしくなる九月が始まった頃の話である。

私は、長い夢を気持ちよく「グレイ大通り」に設置されている大きなソファーの上でみている。

グーカーポーカーカーポーピュンピュンポー!(グレイの鼾)


気が付くと、私という生き物は戦場で鎧を着て盾を持ち、皆よりも2倍は大きい剣を手にして攻めてくる敵を何の感情も持たず打ち倒していた。私は、ほんの一瞬の空白の時間の内に今自分がこの時代のこの場所に立つことになるまでの記憶が、断片的に次から次へと頭の中に浮かんでくる・・それは始まりが何処にあるかさえ分からない物語のようでその浮かんでくる記憶に意識を向けようと目を瞑ると・・

ノリス「グレイ!!何やっているのだ・・」

私が目を瞑ると、敵が私に向けて剣を振り下ろそうとしている。弓の名手であり親友の「ノリス」が戦場で隙を作ってしまった私を見かけると、大声を張り上げると同時に背中の弓矢を手にし、私に降りかかってくる剣を手にした敵目掛けて、「ノリス」の弓矢は放たれたのである。弓矢は敵の首に突き刺さり、大地にひれ伏した。

ノリス「グレイ!!剣を構えろ!!」

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