小説「グレイなる一族」

エピソード63 「混沌と慟哭」

エピソード63 「混沌と慟哭」

I am GALY・・
私の名は、グレイ

わがまま言わないから♪
食器に鰹節
もう少しだけ入れてください・・
あっっさっきもあげたなんて言わないで♪

時節は、世界で一番熱かったあの夏の余韻を男は忘れられずふと手にした携帯のデータ
ボックスにあの夏一番恋した人が、130万画素の笑顔であの日と同じように・・頭の中で・・サヨナラ・・サヨナラ・・もうすぐ外は白い冬と小田和正さんのリズムが鳴り響いているが、なかなか削除に至らずに本当に冬が来てしまいそうな男の背中の哀愁がいじらしい秋の事である。

私は、長い夢の旅路を「グレイ大通り」に設置されている大きなソファーの上で誰の遠慮もなしに旅している・・

グーカーポーカーカーポーピュンピュンポー!(グレイの鼾)







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