小説「グレイなる一族」
「初めまして、検察官のノリィー・アントワです。横にいるのが主に取り調べを記録する
補佐官のアノル・ドーです。」

「はあ・・初めましてグレイと言います。」

検察官が丁寧に挨拶をしてくれたので私も丁寧に挨拶で返した。ノリィー・アントワ
(以下略ノリィー)は、年の頃は30代後半ぐらいで髪が長く一見何処にでもいる専業
主婦のような庶民的な印象を人に与える女性である。それに比べて補佐官のアノル・ドーは、まだ年の頃は若く天然パーマで黒い肌をした外国人風味の大味の感じがする青年である。

「それでは取り調べを始めたいと思います。グレイさん準備はいいですか?」

「はぁ」

ノリィーが開始のゴングを鳴らすと、アノル・ドーはノートを開いて右手に鉛筆を握り
始め記録する準備をした・・

「名前はグレイ 仕事 猫 性別 一応オス 住所不定 種族 アメシャ」

「ちょっと待って それは違います。」

「意見は後で聞きますから・・」

ノリィーは、私の言葉を遮り警察からの調書をマシンガントークで続けた。

「警察からの調書によると、貴方は最強線のK1駅で女子中学生のプー・チャンが猫が
いるので現行犯逮捕され、その身柄を赤ちゃん抱っこで駅員に手渡され警察に再度赤
ちゃん抱っこで手渡された容姿も猫そっくりなのに僕は猫じゃないと容疑を否認している・・」







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