小説「グレイなる一族」

そんなものは手抜きだ傲慢だ怠慢だ。いかんカツオ節が与えられない事でイライラして
しまった。これでは、先週玩具店の前で欲しい玩具を買ってもらえなくてすねてしまった
「アーノルド」と同じではないか？私は由緒正しき誇り高き生き物なんだ
それを忘れてはならない・たかがカツオ節や煮干なんて・・されどカツオ節されど煮干なのだ。

そうこうしていると、「グレイランド」への帰国する誰かの足音が響いてくるのが聞こえた。

その足音は、さて「グランマ」か「セバスチャン」か？「アーノルド」か？
今は「アーノルド」はいらない。

「セバスチャン」はまず、ないだろうが・・「グランマ」よ「グランマ」であってくれ、
そして、「グレイランド」の扉は開かれた期待に反して、帰国してきたのは
「セバスチャン」だった。

私は高鳴る鼓動を抑える術をもう知らなかった・・「セバスチャン」かよ・・
今ものすごくテンション下がったじゃない・・

セバスチャン［グレイ・・プレゼント買って来たよ。猫用焼きカツオと焼きササミカツオ味と新しい爪磨きだよ｝

グレイ「セバスチャン！！！（涙目）」

「セバスチャン」たまにはお前やるじゃない・・まるで高校野球で９回２アウトで負けているチームの監督が３年生の補欠部員の思い出作りのために・その選手を代打でバッター
ボックスへ送りその選手が２ストライクからたまたま振ったバットがボールの芯を捕らえ
そのボールが場外へときえ逆転サヨナラ勝ちを、収めたチームの監督みたいな心情じゃないか・・

エピソード十弐を手抜きしてしまっている神様（作者）なんかよりもよっぽど頼りになる
ではないか？

「ありがとうセバスチャン・・私はずっと君を信じて待っていた・・ありがとう。」

｛ダンダンダーダラーダララ♪ダララーラララ♪（ダースベイダーテーマ曲）｝