小説「グレイなる一族」

エピソード壱拾区 「グレイなる条例」

エピソード壱拾区「グレイなる条例」

I am GALY・・
私の名は、グレイ

私は、ある悪の秘密結社の企みを阻止する為、「グレイランド」に送り込まれた由緒正しき血を身体の中に宿す誇り高き高貴な生き物である。

「グランマ」が何やらわめいている。なにか「グランマ波形」が低そうな一日になりそうだ。どうやら「グランマ」は私が以前定めた「グレイ憲法」の他に条例を設定する気でいるらしい。

条例と言っても単純な物で三つくらいなのだが・・

グランマ条例１　「グランマ」が就寝する時は、一緒。

グランマ条例２　「グランマ」がパソコンしてるときは、邪魔しない。

グランマ条例３　おやつはちょっと。

私は「グランマ」の胸でハグされながら以上の条例が発令された。
条例１について、「グランマ」の轟音のような鼾を交わしながらぐっすりとした就寝する技を私はもうすでに会得している、私は優秀な一族の出身であるからそんな事は容易いのだ。どんな技かというとすなわちそれは、「グランマ」よりも先に眠る。このミッションをもしもしくじればその日の就寝など無きに等しいのであろう。

条例２について、私は特にパソコンをしている「グランマ」を邪魔しているという意識は無く「グランマ」は高齢の為、パソコンについて色々と不明な所があるのかもしれないと思い助太刀をしているのが伝わっていないのが残念でならない。昔から一人で悩むより二人で悩むとか一人で判らないなら二人で諦めるとか色々言うでしょ？だから私はパソコンの分からない「グランマ」の側で一緒に悩んで上げているのだよ。