小説「グレイなる一族」

エピソード2 「小さな住人」

I　am GALY・・
私の名は、グレイ

私は、ある日巨大組織の陰謀によって、新しい世界の統治を任された者だ。

私は自身の統括する世界を、「グレイランド」と命名した。
「グレイランド」は高い建造物の頂上の頂きにあるわりと広い世界だ、
私もこの頂きからの眺望にはいたくお気に入りである・・

「グレイランド」実に良い響きではないか？
これぞ、高貴なる生まれの私には相応しい高貴な世界と言えよう。

この「グレイランド」に、新たなる住人が加わった。
紹介しよう・・「アーノルド」だ。

彼は、セバスチャンよりも色が黒く背が低い小動物だ。
セバスチャンやグランマなどに比べると非情に、弱弱しく私の瞳に写っている、
だからこの子を住民として迎え入れ何かと面倒を見てやる事にしたのだ。

「ほら、アーノルド・・そこの遊び道具を使って遊んで上げよう。」
「その遊び道具を、左右に振ってごらん。そうだ・・そうだ上手いぞ。アーノルド。」

なかなかアーノルドは、飲み込みの良い頭の良い子だ。
ちょっと、大人気ないが本気を出してやるとするか？

「そうそう・・うんうん・・ふんぎゃ！でぃーいにゃあ！！！」

[お祖母ちゃん、グレイが猫ジャラシでこんなに遊んでいるよ。]
[あらー健ちゃんの事が好きなんだわ。よかったね、健ちゃん・・
これからは、健ちゃんがグレイちゃんの遊び相手ね。]

I　am GALY・・
私の名は、グレイ

新しい住民との触れ合いをも大事にする高貴な生き物である。