小説「グレイなる一族」
エピソード弐拾六 「グレイなる帰国」
エピソード弐拾六 「グレイなる帰国」

I am GALY・・
私の名は、グレイ

私は、数多の「セバスチャン災害」から唇の真ん中だけは今日も守り抜いている由緒正しき誇り高き高貴な生き物の血をこの身体に宿す一族の末裔である。

どうやら、この「グレイランド」にまた「マロン」がやって来るらしい・・
その為に「グランマ」と「セバスチャン」は、朝から「グレイランド」の掃除などで大忙しである。

「アーノルド」なんかは、「マロン」が帰国する日を指折り数えるくらい「マロン」が大好きだ。私も過去「マロン」とは幾多の戦闘を繰り返し、最後に戦友と呼べるまでの絆を築いたのは言うまでもない・・あの懐かしい「マロン」との生活がもうすぐやって来るのだ・・

私もちょっと心が躍っている・・「マロン」が帰国すればカツオ節の配給量が一日数度
増え配給される量は「グランマ」の1・5倍増量なのである・・こんなに幸せな事は私に
とって他に存在しない。

あー「マロン」もうー「マロン」・・「フギャピーマロン」・・早く帰って追いで・・

待ちに待ったその時間がやって来た。
「マロン」がこの「グレイランド」に帰国したのである・・ものすごく夜遅くではあるが・・「マロン」とは幾多の死闘を過去繰り返したせいか?「グレイ語」が50%使える・・この点、「セバスチャン」より非情に優れた人格の持ち主である。

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