小説「グレイなる一族」
そんな時間が2グレイ時間ほど過ぎると私の両の眼は互いに恋人のように
くっつき始めた。

グレイ「ぐーかーぽーぴー」

「マロン」はそんな私を抱きかかえると、「グランマ」のベットに私を移した。
「グランマ」はとっくに就寝しており、その轟音とも言える鼾に幾度か私の就寝を妨げられたものの・・

「グレイランド」にまた新しい朝がやって来た。

私は、「グレイランド」において一番の早起き者なのだが・・「マロン」が帰国すると
その座を彼に譲る事になる・・「マロン」が起きだして「グレイ大通り」に向かうのを
見計らって、私は彼にこう告げた。

グレイ「おはよう・・カツオ節・・」
マロン[何お腹すいたのか?ちょっとまっててね]

やっぱり、「マロン」の打率は五割なのである。
「マロン効果」を発揮するその手で大量のカツオ節と煮干が私の食器に搬入されたのは
言うまでもない・・しかもまだ「グランマ」は就寝していて、この事を知らないこれが何を意味するか?分かるだろうか?今度「グランマ」が起きだした時・・もう一度朝ごはんを催促できるのだ。

I am GALY・・
私の名は、グレイ

私は「世渡り上手」という技を巧みの世界で使いこなせる由緒正しき誇り高き高貴
な生き物である。


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