小説「グレイなる一族」
グランマ[もうポンポンでしょうが・・これ以上太ったら長生きできないでしょう・・]

私は、彼女の小言がうるさいので目を瞑り耳を塞ぎこの事態をどう乗り入ればいいのか?
しばしの間瞑想してみた。多分「グランマ」は「マロン」見送り行く車内で今日私の朝食の配給の話をしたらしい・・それで「マロン」も毎日私に朝食を配給していたことをどうやら「グランマ」に告げ口したのだ。


「マロン」よいなくなるなら静かに去ってくれ・・と思うのだが・・

まだ「グランマ」の小言は終わりそうにないので、私は目を瞑りこの「グレイランド」に
やってきた日の事を思い出していた、そうそれはお腹の貫禄や背中の貫禄がまだ
私に無い頃の話である。

私はいきなり、鞄に閉じ込められこの「グレイランド」にやって来たのは、今から寒くな
ろうとしている秋の日の昼下がりである。鞄のチャックが開かれ、顔を出してみると二つ
の知らない生き物とまったく知らない国がそこにはあった。私は状況を理解できていずただ、頭はこれからどのような待遇を受けるのかわからない恐怖感と今まで与えられ
ていた日々に対する喪失感で1杯だったのである。

もう記憶の角にしか覚えていないが・・

前の暮らしで一緒だった住人達は、新築の家をたてて引っ越す予定だったらしい・・
それで色々不要なもの何処かに処分したりしていたのだが、まさか誰からも愛される
であろう由緒正しき誇り高き高貴な生き物の私自身を不要の物にされるとは、誰が考えていたであろうか?絶望はいきなりやってくる・・私はどうやら捨てられてしまったらしいのだ前の住人達に・・

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