小説「グレイなる一族」

「グランマ」の小言はまだ続いている・・
しかし、それは私に対する愛情だとも知っている。しかしどうせ「マロン」はいなくなったのである

私がこれ以上貫禄を身に付けるはずもないのだが・・


それでも、「グランマ」の優しい小言は続いている。
私達がこの「グレイランド」に一緒に存在するかぎり、新しい住人達は私の家族になったのである家族で有り続ける限り、この小言は続くのである。

あの日私が入れられた鞄の中には絶望と喪失感があったのだが、
もう一度その鞄を覗いてみるとそこには新しい希望があったのは言うまでもない・・

今言えるのは、私は太っているのではない・・ポンポンでもない
「貫禄」があるのだ・・「グレイランドの長」として

I am GALY・・
私の名は、グレイ

「マロン」がいなくなって、初めてその存在の大きさを次の日の朝食時に感じた由緒
正しき誇り高き高貴な生き物の一族の末裔である。

< 65 / 211 >

この作品をシェア

pagetop