小説「グレイなる一族」
私に対して、攻撃的ポゼッションで唸り声を発するのだ。私はとりあえず平和的和平を考えているので目を逸らしたりまったく興味なんかないですよの立場を保持していたのであるが・・(チキン者の心情ではないと付け加えておこう)

「グーグーオー(怒音)」
「グーグーオー(怒音)」

さすがに、「野良」の「必殺ガン飛ばし」に平和的和平やまったく興味なんか無いですよ
の立場保持が難しい気配になってきたのである。さりとてこの場から離れてしまえば私の負けのような気がして、由緒正しき誇り高き生き物としての行動とは言えない。

私は、「野良」に対し私は貴方の敵なんかじゃないですよスマイルで「野良」の様子を
伺っていたのだが・・このスマイルはすこしぎこちなくなってしまった。
「野良」は何でもかんでも私のする事成す事を認めない空気を払拭できそうにないのだ。ここまで行くとある意味受けて立たねば由緒正しき誇り高き一族の名がすたるいような気がしてならない・・私は本当にどうしもなく守備的ポゼッションを「野良」に向けて整えた。(更に、チキン者の心情ではないと付け加えておこう)

「グーグーオー(怒音)」
「フーフーポ(焦り音)」

しかし自由の世界を馳せている生き物の「野良」と飼いならされた生き物の私とでは
圧倒的に違う所がある。私は今までに一度も喧嘩をした事がないのだ。最近「グレイクロー」や「グレイパンチ」「グレイキック」などを使用した相手は「セバスチャン」に対し
てであり、同種族との喧嘩などまったくした事がないのである。

それでも私が守備的ポゼッションを構えているのであちらもさらに警戒を重ね超攻撃
的ポゼッションにフォームが移ろうとしている。

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