小説「グレイなる一族」
エピソード四拾 「グレイなる演戯」
エピソード四拾 「グレイなる演戯」

I am GALY・・
私の名は、グレイ

ある日「グランマ」からこんな事を言われたのだ・・

グランマ[アンタ・・もうブーニャンだね]


呼んで字の如く、ブーニャンとは豚のにゃんこという意味だがそれを言うなら「グランマ」だって中性脂肪バリバリのブーグラではないだろうか?

ブーグラである「グランマ」がブーニャンである私に対して、注意しているのである。
この世の中はなんと理不尽に出来ているものなのだろうか?私が支配するこの「グレイ
ランド」がもっと広くなったのなら、こんな理不尽な事を永遠にダンボールに詰めてタンスの中に閉まって置きたい問題だ。

大体、豚のにゃんこでブーニャンとはあまりにも安易の組み合わせではなかろうか?
豚とにゃんこは別々の生き物であり、私という由緒正しき誇り高き高貴な一族の血を体に宿す者にとって大変失礼な言葉に違いない事を私は「グランマ」にただ理解されたい。

第一豚さんに失礼ではないか?豚さんだって自分が生きているこの世界のどこかで自分の容姿を皮肉る言葉として、ブーニャンなる言葉が存在するなど夢にも思っていないのではないだろうか?

私はこの「グレイランド」を統治する者としてこのような格差社会を正したいのだがそんな注意を「グランマ」に言ってみると、「グレイ語」を自由自在に操れるくせに彼女は、耳が聞こえないふりをする。なんと都合の良い生き物であろうか?

自分は聞こえないフリをするくせに、私はブーニャンだからダイエットしろなどと言い
一日の食事が日に三度に減らされた事は残念でならない。

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