隣は秘密の花先輩
「1年2組の新井 真綾ちゃんは美人系。あと隠れ巨乳と見た。あれ、飯豊お前可愛い系タイプだっけ?」
「胸デカイ可愛い系でよろ」
「そしたらー…あのねー、」
名前の並ぶルーズリーフの上を蓮田の人差し指が流れる。と、ある一点で止まる。
「これ、この子。なんとかかんとか花ちゃん」
「え?ん?ナントカカントカ花ちゃん?」
蓮田の指さした先には【1年3組ナントカカントカ花ちゃん】と乱雑な字で記入されている。飯豊は眉間にシワを寄せながら言う。
「ナントカカントカってなんだよ。」
「読めねーんだわ!難しくて!」
と、蓮田は即答しながら唇を尖らせる。「確か」とブツブツ言いながらスマホをいじり、飯豊はその画面を一緒になって覗き込む。