いきなり人気俳優の婚約者になりました。~絶対秘密の同居生活~





バクバクとまるで耳元で心臓が鳴ってるみたいにうるさい。



血液がグルグルすごいスピードで体中を巡ってる。





好奇の視線というナイフで全身を刺されたみたいだった。





“こんな時ほんとにこの世界が嫌になる”





前に采斗が言っていた言葉が頭に浮かぶ。


采斗もこんな気持ちだったの…?






「あら、おかえり早かったのねー優里「ただいま、ごめん部屋にいる」





家に着くなり階段をかけあがって自分の部屋に入った。



震える手でスマホを取りだす。




何も考えずに采斗のケータイに電話をかけていた。でも





『おかけになった電話番号は、電源が入っていないか――』





「…っ何で…」





やっぱり繋がらない。





< 135 / 158 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop