いきなり人気俳優の婚約者になりました。~絶対秘密の同居生活~
嘘をつくのも一流
次の日、どうも体がひどく怠いな、と思ったら熱があった。
学校と稟琉に休む連絡をしてから、重い体を引きずって布団に潜り込む。
ちなみにもう仕事に出かけたらしく、采斗の姿はなかった。
…何で突然熱なんか出たんだろう。
滅多に熱なんか出さないのに。
まさか…昨日采斗に言われたことが衝撃的すぎて知恵熱…
『好きだよ。優里』
わあああああああまた思い出しちゃった!!!!熱が上がる!!!!
だって…采斗が私を好きとか…
あんなにかっこよくて人気俳優でいつも綺麗な女優さんと仕事してて…
そんな采斗が私のことを…好きとか…
「ありえなすぎる…!!」
「何が?」
「えっ!?」
驚いて体を起こすと、ドアを開けた佐保さんが私を見下ろしていた。
今日もビシッとスーツを着こなしている。
「ごめんなさいね、突然入ってきて。YUUの忘れ物を取りに来たんだけど、まさか貴方がいるとは思わなかった。今日学校は?お休みですか?」
「あ…今日は熱があって…」
「熱?」
佐保さんの眉間に皺が寄る。
「あなた…同居人が人気俳優ってことを甘く見すぎでは?もしYUUにうつしたらどうするつもりなの?」
「ご…ごめんなさい」