いきなり人気俳優の婚約者になりました。~絶対秘密の同居生活~
ああっこれも剝がさないと!!
リビングにある私が書いた【この同居は絶対に秘密!】と書かれた紙も慌てて壁からはがした。
あとは……
「何やってるの采斗!早く隠れないと!」
「そんなこと言われても…どこに?」
「どこか!小さい時よくかくれんぼしたでしょ!?得意だったじゃん采斗!」
「えー、ていうか隠れる必要なくない?
普通に自己紹介すれば…」
「なんて紹介するわけ!?」
「優里の幼なじみ兼婚約者の…」
「絶対にだめ!!」
ピンポーン
肝心の本体が全く隠れる気がないまま、無情にも来客を知らせるチャイムが鳴った。
「俺出ようか「バカなの!?とにかくここにいて!」
采斗を乱暴に采斗の部屋に押し込んでドアを閉める。
ふー、と深呼吸を一つしてから、おそるおそる玄関を開けた。
「優里!大丈夫!?」
心配そうな稟琉と
「大丈夫かよ」
いつも通りぶっきらぼうな一岡。
「う、うん。ていうか2人ともよく部屋の番号わかったね」
「優里のママに聞いたー!」
元気よく教えてくれる稟琉。
ママ…これがバレたら完全に私たち、佐保さんに抹殺されるよ…