いきなり人気俳優の婚約者になりました。~絶対秘密の同居生活~




ぷいっとそっぽを向いてそう言う采斗。



…これって。




「…やきもち?」


「…悪い?」




ナナメ下を見ている采斗の耳がわずかに赤かった。



前から思ってたけど、采斗ってけっこう




「やきもちやき、だよね?」



「…仕方ないじゃん」




采斗がせっかくセットしたばかりの自分の髪の毛をクシャクシャにした。





「優里のことになると心すっごく狭くなるの、自覚あるけどどーしようもない。…すっごく好きなんだから仕方ない」


「…そ、そっか…」


「…うん」




すっごく好き、なんて…



やばい。たぶん今の私、顔が茹蛸より真っ赤だと思う。




玄関で顔を真っ赤にして立ち尽くしている私と采斗。たぶん、傍から見たら異様な光景だ。




「じゃ、じゃあ私…行くね…」


「う、うん。気をつけて…」




ドアを閉める直前、采斗のはにかむような笑顔が見えて



ドキン、とまた大きく心臓が揺れた。





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