蜜甘同居こじらせ中 その後 短編集



 あ~あ。

 天使と悪魔が両方住み着いている天音に、
 ロックオンされるなんて……
 
「気の毒な奴……」



「綺月君、なにその同情の目」


「そいつの平穏な日常が、
 確実に壊れるなって思って」


「僕はお気に入りの子を、とことん甘やかすよ」


「甘いだけじゃねぇだろ?
 俺みたいにイジメるって言ってたじゃん」


「まぁね。僕が悪魔モードになったら、
 ちょっとだけイジメちゃうかな?」



 ちょっとじゃ、収まんねぇって……




 でもまあ。

 新しい精神安定剤の子の話をしてる天音は、
 今までと何かが違って。



 何が違うかって聞かれても、
 はっきりとはわかんねぇけど。


 目がキラキラしてて。
 すっげー楽しそうで。



『親友として。ゾルックの仲間として。
 天音のことを、見守っててやるよ』



 恥すぎて、口にできない思いを肘に込め。

 俺は天音の胸に、思いっきり突き刺した。
 

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