蜜甘同居こじらせ中 その後 短編集
「昨夜の雪那ね……
俺の手を繋いでくれてね……」
まだ、ノロケは終わんないの?
「千柳さん、朝ごはんを作るんだよね?」
「雪那のベッドに二人で座って……
それから……」
「千柳さん!
料理作る気、本当にある??」
「雪那の耳に息を吹きかけただけで、
雪ウサギさんみたいに
ほっぺが真っ赤になっちゃって……」
なに、このノロケ王子。
隣にいる僕の声、届いてないの?
耳、おかしいんじゃない?
経験ゼロの料理なんかしないで。
名医のいる病院に大金払って、
精密検査を受けてきなよ。