Livre magie〜今世の幼なじみ〜

「うぎゃぁぁぁぁ！！」

物の怪は悲鳴を上げ、斬り落とされた腕をすぐに再生させる。そのスピードはわずか三秒ほどで、驚いてしまった。

「そいつは、回復力がすごいんだ！仲間の力を使うからあっという間に回復してしまう。でも首を斬れば死ぬよ」

メルキュールが僕に防御魔法をかけながら言う。首を斬ると死ぬのは物の怪共通らしい。これで驚くこともなくなった。

「とりあえず、攻撃を繰り返そうかな」

すぐに再生されると、すぐに防御されて首を斬れない。だから絶え間なく攻撃を繰り返し、隙をついて首を斬る作戦に出ることにした。

「僕も弱いけど、応戦するよ！いないよりいた方がいいでしょ？」

メルキュールが杖を握り締め、言う。僕は「危ないから、遠距離での攻撃にしてね！！」と言い、剣で物の怪の体のあちこちを斬っていった。

「ぎゃあぁぁぁぁ！！」

物の怪が悲鳴を上げ、辺りに物の怪の黒い血が飛び散っていく。それでも回復の速度は緩むことがない。

「エレツ！ソリッパル！オネ！」