Livre magie〜今世の幼なじみ〜
「おいしい……」

僕がそう呟くと、エリカと目が合ってしまった。そのままジッと見つめられ、ドキッとしてしまう。

「先生、ちょっといいですか?」

エリカの手がスッと伸びてくる。そして、その手は僕の頬に触れた。えっ?何だろう……。

「チョコレートプディング、ついてますよ」

エリカにそう笑われ、僕は「あ、ありがと……」と消えてしまいそうな声で言う。触れられたところが熱くて、恥ずかしい。

ドキドキしすぎの楽しい夕食の時間も終わり、僕とリオン、そして父さんはキッチンに立って皿洗いをすることになった。母さんとエリカが夕食を作ってくれるから、皿洗いは僕らがすることになっているんだ。

「リオン、ノワール、明日は父さんたち午前中は仕事で街に出かけることになった」

「あっ、それなら街に行ったついでに買ってきてほしいものがあるんだけど……」

「リオン、ほうきに乗って行った方が早いだろ。父さんたちだって遊びで行くわけじゃないんだし」
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