Livre magie〜今世の幼なじみ〜

「わかりました」

「任せてください！」

僕とリオンがそう言うと、オズワルドさんは安心したように微笑む。そして父さんたちと談笑を始めた。

穏やかな夜は、ゆっくりと過ぎていく。



お風呂に入り、執筆を終え、僕は久々に十二時前にベッドに横になった。すぐに意識は夢の中へと溶け込んでいく。

今日の夢は前世を映したものだった。でも、この前みたいな悪夢じゃない。懐かしい温かい夢だ。

「修也！お待たせ〜」

スマホをいじる僕に対し、誰かが声をかけてくる。明るく染められたふわふわの髪におしゃれなステンカラーコートを着ている。地味な僕とは正反対の人間に思えるけど、彼が前世で一番仲のいい友達であり、幼なじみだった。

「ううん、僕も今来たところだよ」

彼ーーー藤村零（ふじむられい）に僕は笑いかける。零とは小学校からずっと一緒で、育ってきた環境も似ている。だから、気が付けば一番仲のいい存在になっていた。