天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
プロローグ
「ん……っ」
息も許されないような激しいキス。
「鼻で息をしろ」
苦しそうな私に命令した彼は、再び唇をつなぐ。
「待って」
「待たない」
大きくて関節が太い男の手が、私のパジャマの下から入ってきて肌の上を滑る。
「あぁっ、ハル兄(にい)。ダメッ」
「ハル兄じゃない。陽貴(はるき)だろ?」
長めの前髪からのぞく黒目がちな切れ長の目で私を見下ろすのは、二十七歳の私、倉田季帆(くらたきほ)より八歳年上の幼なじみ、倉田陽貴さん。
家が隣同士で妹のようにかわいがってもらってきたが、交際ゼロ日でいきなり結婚したのだ。
彼が用意してくれた新居となるタワーマンションでの初めての夜。お風呂から上がると、〝兄〟だった彼は男になった。
「陽貴、さん……」
「呼び捨てでいいのに」
「あこがれなの」
息も許されないような激しいキス。
「鼻で息をしろ」
苦しそうな私に命令した彼は、再び唇をつなぐ。
「待って」
「待たない」
大きくて関節が太い男の手が、私のパジャマの下から入ってきて肌の上を滑る。
「あぁっ、ハル兄(にい)。ダメッ」
「ハル兄じゃない。陽貴(はるき)だろ?」
長めの前髪からのぞく黒目がちな切れ長の目で私を見下ろすのは、二十七歳の私、倉田季帆(くらたきほ)より八歳年上の幼なじみ、倉田陽貴さん。
家が隣同士で妹のようにかわいがってもらってきたが、交際ゼロ日でいきなり結婚したのだ。
彼が用意してくれた新居となるタワーマンションでの初めての夜。お風呂から上がると、〝兄〟だった彼は男になった。
「陽貴、さん……」
「呼び捨てでいいのに」
「あこがれなの」