天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
急変対応するときの鋭い眼光や、オペ室に向かう前の精神統一したような精悍な顔つき、脳外科に所属するドクターやナース、さらには患者さんへのきめ細かい配慮などを目の当たりにして、ますます好きになったというか……。
とにかく、陽貴さんへの気持ちは日に日に大きくなっている。
そのとき、デスクの上の電話が鳴りだした。
「はい。脳外科病棟、く……香月です」
倉田です、と口にしそうになりあわてて訂正した。
結婚当初は香月と言ってしまい、何度も陽貴さんに『違うだろ』と訂正されたものだ。
もともと彼のことは〝ハル兄〟と呼んでいたのだが、入籍を機に〝陽貴さん〟と呼び方を変えた。それも最初は慣れなくて何度もハル兄と呼びかけてしまい、お仕置きと称したキスをされて、ようやく〝陽貴さん〟が板についてきたところだったのに。
まさか同じ職場で働くとは想定外だった。
とにかく、陽貴さんへの気持ちは日に日に大きくなっている。
そのとき、デスクの上の電話が鳴りだした。
「はい。脳外科病棟、く……香月です」
倉田です、と口にしそうになりあわてて訂正した。
結婚当初は香月と言ってしまい、何度も陽貴さんに『違うだろ』と訂正されたものだ。
もともと彼のことは〝ハル兄〟と呼んでいたのだが、入籍を機に〝陽貴さん〟と呼び方を変えた。それも最初は慣れなくて何度もハル兄と呼びかけてしまい、お仕置きと称したキスをされて、ようやく〝陽貴さん〟が板についてきたところだったのに。
まさか同じ職場で働くとは想定外だった。