天才脳外科医は新妻に激しい独占欲を放ちたい
あなたを丸ごと愛してる
月日はあっという間に流れ、私がこの病棟で働き始めてから八カ月が経った。
一月の空は晴れ渡り冷たい空気が頬を突き刺してくるが、陽貴さんと結婚してからの毎日は忙しくも充実している。
陽貴さんより一足早く帰宅すると、大学病院時代の仲間、佳織(かおり)から久々に電話が入った。
『季帆、元気にしてる?』
「うん。元気だよ」
彼女も私と同じくオペ室勤務で、あの医療ミスのあととても心配してくれた大切な友人だ。
『ねぇ、近藤先生のこと聞いた?』
聞きたくない名前が飛び出して、一瞬顔がこわばる。
「なにを?」
『まだ正式発表にはなってないんだけど、脳外を外れるみたいだよ。地方の病院に一般外科のドクターとして赴任するって。外れるっていうか、外されるが正しいのかな。左遷人事よね』
「左遷?」
寝耳に水だった。
一月の空は晴れ渡り冷たい空気が頬を突き刺してくるが、陽貴さんと結婚してからの毎日は忙しくも充実している。
陽貴さんより一足早く帰宅すると、大学病院時代の仲間、佳織(かおり)から久々に電話が入った。
『季帆、元気にしてる?』
「うん。元気だよ」
彼女も私と同じくオペ室勤務で、あの医療ミスのあととても心配してくれた大切な友人だ。
『ねぇ、近藤先生のこと聞いた?』
聞きたくない名前が飛び出して、一瞬顔がこわばる。
「なにを?」
『まだ正式発表にはなってないんだけど、脳外を外れるみたいだよ。地方の病院に一般外科のドクターとして赴任するって。外れるっていうか、外されるが正しいのかな。左遷人事よね』
「左遷?」
寝耳に水だった。