【完】セカンドマリッジライフ
「確かに…!それはそうだった…!あの時の利久は私の言いなりだったし、私の奴隷みたいな感じだったものねぇ~」
拗ねた素振りを見せる癖に、直ぐに笑って明るくなってしまう所も俺に持っていない所で当時は魅力的に見えた。
のえるは自分勝手に俺を連れまわし、我儘ばかり言っていた。 好きな時は全てが愛しく思えたけれど、今は何とも思わなかった。 あれだけ忘れられなくて引きずっていたのに不思議なものだ。
「…のえるは全然変わっていないようで何より…」
「アハ、確かに私ってな~んも変わんない。 利久と結婚した事によっていかに自分が結婚に向かない人間か分かって、未だに結婚願望なし。
でもずっと恋愛はしてたいから~~、ね、今でもネットニュースとか見てくれている?!私の話題とか見ない?」
「全然…。そういうのには興味がないんだ。」
「あらそ。つまんないの。 あのね、仕事がすっごく順調なのよッ。昔っから化粧品やカラコンのプロデュースしていたでしょう?
利久と結婚した途端に軌道に乗り始めた仕事は今も継続していてね、ネット限定販売だったアパレルブランドも実店舗がいっぱい出来てね~」
「へ~そりゃあすごい」