【完】セカンドマリッジライフ
私のお腹を撫でる利久さんは穏やかな微笑みを見せる。
利久さんがこんな幸せそうな顔をするなんて…。
北海道に来た頃はこんな素敵な夢達に出会えるなんて想像していなかった。 どうやらあなたがかけてくれた甘い魔法はこれからも続いていきそうだ。
新たな命を迎えて。 細やかだけど、何気ない毎日がこんなにも幸せだったりするのです。
「さー、仕事仕事。 カルテのまとめしなくっちゃ!」
「おい、そんなに仕事に気合いいれなくっていい。 もっと自分の体を労わってくれ。
しかし男の子だろうか、女の子だろうか…楽しみだ。
そうだ、明日は帰りに子供服を見に行こう!ベビーカーなども早めに購入をした方がいいのだろうか」
頬が緩みっぱなしの利久さんは随分気が早い。 ’可愛い’大人の男性をそう思う日が来るなんて。
私はいつだって広い心で包み込んでくれる利久さんに甘えて生きていたいけれど、あなたが悲しい日は支えになりたい。
あなたが寂しい時は一緒にいたいし、幸せも悲しみも分かち合いたい。 そう思う心が愛だと気が付いた今日この頃。