【完】セカンドマリッジライフ

「それは関係ねぇだろ……。つーか二度目は余計だ。 雪乃の前で無神経な事を言わないでくれよ?
ただでさえ妊婦にストレスは良くないのに」

俺の言葉に母は唇を尖らせ拗ねた振りをする。 そしてリビングで楽しそうに話す雪乃と父を見やる。

今日も明るい笑い声に包まれている。 余り口数の多くない父も雪乃に乗せられ嬉しそうだ。

「雪乃雪乃って…全く息子なんて三人いてもつまらないの。結局お嫁さんに取られちゃうんだから。 お兄ちゃん達の所だってそう。
はぁー……つまんない!」

「ガキみたいな事を言わないでくれ。」

「年を取るとどんどん子供に戻っていくものよ。
まあ、でも……雪乃さんは良い子だけどね。
是非北海道に来てくださいって、私にも臆する事なく連絡してきて、お兄ちゃん達のお嫁さんなんて私を怖がっちゃって寄り付きやしない。
でも……ウェディングフォトの利久の幸せそうな顔を見て安心したわあ…。
良かったわね、利久。幸せで…小さな動物病院だけど、お母さんも安心したわ」

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