【完】セカンドマリッジライフ
「でもねーポテト、もう階段は登れないみたい。 前まではゆなの部屋で一緒に寝てたのにねぇ。
だから今はゆなが下でポテトと一緒に寝てるの」
「そうなんだー、ゆなちゃんとポテトはすっごく仲が良いね~。兄弟だもんね~。」
「うん。ゆなポテトが居るからお兄ちゃんや弟がいなくっても寂しくない」
猫というのは歳を取ると腎臓が悪くなりやすいらしい。 しかし20年も生きてるとなると人間にしたら100歳位だろうか?
かなりのご長寿である。
けれど猫は人間のようにシミや皺が見える訳でもなく、ゆなちゃんの飼っているポテトも毛並みも良いし艶々している。
全盛期よりかはちょっぴり痩せてしまったらしいけれど、体格もしっかりしていて、気品の溢れる顔立ちをしてていつも凛としている。
ポテトの点滴を終えてゆなちゃんのお母さんは利久さんにいつも通りお礼を言い、少しだけ世間話をする。
感じの良い親子で、愛情に溢れた家族に大切にされているポテトは幸せ者だろう。 お会計を終えたゆなちゃんはポテトの入っている猫バックを抱えながら私と利久さんをじぃっと見つめた。