俺様幼馴染は素直になれない!

 私はソワソワしながら、自分の家のリビングにいた。

 瑠翔は準備あるからと言って、出て行った。

 何してんだろう。瑠翔は……

 私は夜に行われる家族とのパーティーに向けて、自分の家のリビングを飾りつけしていた。

 飾りつけが終わり、母に頼まれたチキンを買って、携帯を見た。

 瑠翔からは何にも連絡がなく、予定の18時を回っていた。

 瑠翔、まだかな。

 私は心の中で考えていると、ピンポーンと呼び鈴が鳴った。

「あ、来たかな」

 母は着けていたエプロンを手で拭いて、玄関に向かってドアを開けた。

「お邪魔しまーす」

 瑠翔の父・母が笑顔で私たちに言って、ケーキを私の母に渡した。

「いつもありがとう。ケーキ。瑠翔くん家の選ぶケーキはほんといつもおいしくて、今回も楽しみです」

 私の母は貰ったケーキを持って、笑顔で対応した。

 家族とのクリスマスパーティーでは、瑠翔の家がケーキを用意すると決まりが幼い頃からある。

 私の家は、チキン。母特製チキンと買ってきたチキンをどっちとも作って買うのだ。

 私は母特製のチキンだけでいいと思うんだけども…

 何故か二つを用意するのだ。

 瑠翔の父・母の後ろには瑠翔の姿があった。

 瑠翔はよっと手を挙げて、私に挨拶した。

 それから、家族とのクリスマスパーティーが始まった。

 いつものことだけど、チキン・ケーキだけではなく、持ち寄ったお惣菜や作ったものなど沢山置いて、持ってきてくれた。

 そして、大人はワインを持ち寄って、私たちはついでに買ってきたであろうオレンジジュースがテーブルに置かれていた。

 家族同士でアハハと大声を浴びながら、私と瑠翔は聞いたり、話したり…

 いつも話さないことだったり、私たちに恋愛しなさいと酔っぱらって親たちは言ってきた。

 それから、2時間経つと…

 親同士はお酒を持ちながら、テンション高めに話し始めた。

 もうこうなったら、子供たちは置いてけぼりなので、私と瑠翔は私の部屋に入った。

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