俺様幼馴染は素直になれない!
その日、私はある夢を見た。
それは、瑠翔と隣にいるのは私だろうか。
瑠翔と私が手を繋いで、私はお腹を手に添えて笑いあっていた。
お腹の中には赤ちゃんがいるのか、ふっくらとした私がいた。
瑠翔は私のお腹を見て、赤ちゃんに話しかけるように両手で顔を見せたり見せなかったりして、お父さんになることを自覚しているのだろう。
お父さんの顔に瑠翔はなっていた。
私も微笑ましく、自分のお腹の中にいる子を見てから瑠翔を見て、幸せそうに笑っていたのだ。
瑠翔は、私が持っていた買い物したであろうエコバッグを持って、私の背中をさすって、私たちの家に帰ろうとしている話をしていた。
それから私は目を覚ました。
現実世界では、今の私だ。高校生。
「…なんだろう」
高校生の私は、首を傾げていた。
それから、私はベットから起き上がって、光を浴びた。
その光は、未来を照らすようにキラキラしていたのだ。
夜の間に雨でも降ったのだろう。
家の近くにある木が濡れていた。
夢の中の私は、10年後の自分だろうか。
26歳の私が未来の予感を感じさせられた。
この夢が正夢になろうとはあの時の高校生の私は知らなかった。
私は、瑠翔と未来でも手を繋いで、歩み寄っていく。